本日の患者様は50代の男性の方。
左右上顎臼歯の欠損に対するインプラント治療のご相談にいらっしゃった。
口腔内診査をさせていただくと、上顎左右の奥歯が3本ずつの計6本の欠損であった。
CT検査(院内設置)を拝見すると、当該部位の残存骨量は7㎜~10㎜、幅は10㎜程度残っている。
一昔前であればソケットリフト手術などの上顎洞挙上術の適応となるが、ショートインプラントの出現によって現在では行う必要がなくなっているケースであろう。
欠損が3本連続となっているのも条件的には良い。上部構造(被せ歯)で3本のインプラントを連結することによって非常に強固な維持安定性が得られる。
どうしても骨移植や上顎洞挙上術などが必要なケースも多いが、患者様のご負担を軽減させる新たな器機やインプラント体の開発は日進月歩で進んでいる。
今後も患者様にとって、可能な限りやさしい治療法を選択していきたい。
骨・歯ぐきの移植|2009年05月19日
本日の患者様は20代女性の方。
中学生時代に転倒して前歯2本(左右1番)を失い、その後左右2番を支台とした4本ブリッジにしたそうである。
今回、1本ずつの独立した歯にしたいとの強いご希望でお越しになった。
一般レントゲンおよびCTスキャン検査をさせていただくと、当該部位の唇側歯槽骨はかなり吸収しており、見た目にも陥凹している。
このままインプラント埋入手術をしても、長くバランスの悪い歯しか装着することができない。
そんなことではせっかくブリッジをやめてインプラント治療にシフトした意味がなくなってしまう。
多少の寄り道をしても、高度の審美性を追及するほうが患者様の将来のとっては意義深い。
方針としては、
①患者様の現在の歯型模型を用いて、前歯の理想的並びをワックスで築造する。
この時点で不足している骨のボリュームを計測し、骨造成法の選択を行う。
②骨造成手術(GBR法あるいはブロック骨移植)を行い、約半年の待機期間を置く。
③その後インプラント埋入手術を行い、必要であれば再度骨造成を行う。
④審美性向上のために必要であれば歯肉移植手術を行う。
⑤仮歯からセラミック人工歯に置換して長期経過観察へ
以上のような流れとなるだろう。
治療期間は9ヶ月から1年ほど費やすが、手間を惜しまず治療を行うことによって、きっとご満足いく結果を手にすることができるだろう。
骨・歯ぐきの移植|2009年05月08日
本日の患者様は40代男性の方。
テレビドラマで活躍されている俳優さんである。
さすがにお口の中はよく手入れされており、治療の必要な箇所は少ない。
今回は右下の歯が以前からよく腫れるので、インプラントにしようかとご相談にいらっしゃった。
レントゲンおよびCT検査の結果、右下6番(奥から2番目の歯)の根の先に大きな膿の袋(歯根嚢胞)があるようだ。
歯根嚢胞は、大概が非活動性の慢性炎症のことが多いのだが、時に疲労や全身疾患など宿主側の免疫能の低下によって急性転化することがある。
そうなると、腫れや痛みを伴い食事などの日常生活に妨げとなる。
歯を保存するなら根管治療(根の治療)をしなければならないが、本日の患者様は今までに3回根管治療をやり直したとのこと。
回数のかかる根管治療にはもう希望を見出せないとのことでインプラント適応となった。
治療期間を最小限にすべく、抜歯時にソケットプリザベーション(抜歯窩に人工骨を即座に填塞し、骨の再生を促す)を行い、比較的早期のインプラント埋入を行うこととした。
歯がない期間は隣在歯に接着させる仮歯を装着させ、お仕事に支障のないようにしたい。
骨・歯ぐきの移植|2009年04月24日
本日の患者様は60代の女性の方。
極度の歯科恐怖症で、初診時に残っていた歯は3本しかなかった。
それらもグラグラになっており、当院の『無痛鎮静法』で抜歯をし、その後、保険の総入れ歯を作り装着させていただいた。
しかし、半年ほど経過した今月に再度お越しになり、「歯が3本の時よりは随分噛めるもうにはなったけれど、やはり入れ歯は不便だからインプラントで固定性の歯を入れたい」とのご相談を受けた。
歯科恐怖症の方が、当院なら安心してインプラント治療をしてもらいたいと仰っていただいて歯医者冥利に尽きる。
総入れ歯の方の場合、一昔前なら上下に10本ずつの計20本ほどのインプラントを埋入していたが、現在では上顎には6本から8本、下顎なら4本から6本程度のインプラントを左右対称に埋入することで全体を維持することが可能というエビデンスが確立している。
しかも、埋入手術当日に固定性の仮歯まで装着する(埋入即時荷重法)ことが可能であるため、患者様にとっても非常に有用な方法である。
埋入本数を最小限にすることができるため、従来よりも低コストで行うことができ、患者様の経済的ご負担の軽減につながる。
数ヶ月後には、本日の患者様が大好物の煎餅を力一杯召し上がっていることだろう。
骨・歯ぐきの移植|2009年04月22日
本日の患者様は20代男性の方。
1週間前に自転車を運転中に転倒して前歯2本を脱臼されたとのこと。
抜けた歯を持って大学病院口腔外科に受診されたが、歯の汚染がひどく再植術は不可能と判断されたとのこと。
現在は抜けた歯の両隣に仮歯を接着させて、かろうじて見た目を維持している状態である。
ご了解を得てCTスキャンを撮影し診断したところ、前歯2本が折れた拍子に唇側の歯槽骨も広範に破損してしまっている。
この場合、歯肉が治癒しても歯槽骨の高さは低くなり、そのままの状態でインプラント埋入をしても非常に長い歯になってしまい著しく審美性を損なってしまう。
治療ステップとして、
①歯肉治癒後に下顎オトガイ部からのブロック骨移植を行う。
②骨生着後、当該部にインプラント埋入を行い、すぐに仮歯を装着する。
③歯肉の形態修正が必要であれば行なう。
④最終セラミック人工歯を装着する。
この順序が必須となってくる。
きれいな前歯を取り戻すため、綿密な計画を立てて行ないたい。
骨・歯ぐきの移植|2009年03月31日
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