本日の患者様は40代の女性の方。
あちこちグラグラして、まともに食事ができないとのお悩みで来院された。
初診時のレントゲン検査および口腔内診査をしてみると、咬み合せの高さが極端に低くなっている。
患者様ご本人も、顔が歪んだような気がすると仰っている。
顎模型を作成後、フェイスホウトランスファー(顎咬合診査・診断)を行ったところ、適切な咬み合せの高さより右で7㎜、左で9㎜の不足があることがわかった。
全体的に高さが不足しているだけでなく、左の方が右より2㎜不足しているために顔貌の歪みが生じてしまったようである。
また、ロングスパンブリッジ(本数の多いブリッジ)を支える歯は高度の歯周病になっており、抜歯の適応である。
したがって、インプラント治療を用いた、全顎咬合再構成治療が必要になってくる。
治療の手順としては
①顎咬合診査によって得られた理想的な咬合状態を再現した仮歯の作成
②その仮歯に沿ったインプラント診断用ステントの作成
③CT検査および3D画像処理・診断により抜歯即時埋入か骨再生後の埋入かの診断
④抜歯およびインプラント埋入
⑤保存可能な歯の切削・仮歯への変更
⑥インプラントへの仮歯の装着
⑦咬合状態の再診査・診断
⑧仮歯の修正
⑨仮歯の咬合状態をフィードバックしたセラミック人工歯の作成
⑩セラミック人工歯の装着
このように綿密な計画に沿った治療を行わなければ、全体的な咬み合せの治療は出来ない。
失われた美しい顔貌および咬合機能を回復するために、時間をかけて丁寧に治療を進めていかなければならない。
全体的なインプラント治療|2008年04月18日

本日の患者様は40代の女性の方。
全顎的に高度の歯周病に罹患しており、全ての歯が歯槽骨から逸脱しグラグラの状態を呈している。
レントゲンを拝見すると、臼歯部(奥歯)部分にはほとんど骨がなく、下顎は下歯槽神経から5㎜程度、上顎は上顎洞から3㎜程度しか骨がない。
この患者様のような症例の場合、治療計画としては大きく2通りある。
①大規模な骨移植術を行い、臼歯部を含めて全顎的にインプラント埋入を行う。
②全ての歯牙を抜歯し同時に4本のインプラントを埋入。即日使用可能な仮歯を装着する。
①の場合はオーソドックスな方法ではあるが、治療期間が年単位になってしまうのと、かなりの費用がかかってしまう。骨が安定するまでは相当のご苦労を患者様にお掛けしてしまう。
②はオールオン4という画期的な方法である。小臼歯部よりも前方に4本のインプラントを埋入し、その4本で左右12本の歯を支える。
この方法であれば、抜歯術、インプラント埋入術、仮歯の装着が1日で行うことができ、患者様のクオリティーオブライフを損なう事がない。
その上、最小限の埋入しかしないため、ご費用も①に比べて抑えることが可能だ。
患者様にご納得いただき、次回手術となった。
全体的なインプラント治療|2008年04月11日
本日の患者様は遠方よりお越しの50代の女性の方。
地元の歯科医院でフルマウス(全顎的)のインプラント治療をお受けになっていたのだが、一月に1回の割合で上部構造のセラミック被せ歯が割れてしまい、その都度修理を受けていらっしゃるとのこと。
また、歯並びも出っ歯で短い気がするとのご不満をお持ちであった。
まず、インプラントは天然歯と違って生理的動揺(若干の揺れ)がない。
そのため、顎を運動させた時に生じる下顎骨体のわずかな歪みの影響が、直接インプラント上部構造に伝達されてしまうために破折が生じてしまう。
天然歯であれば骨体の歪みを、歯の生理的動揺がある程度吸収してくれる。
したがって、自ずと天然歯に与えるべき形態・咬合様式とインプラントのそれは変わってくるのである。
それを考慮せずに、ただキレイな形態だけの被せ歯を被せても、結果はこの患者様のようにあそこが欠けた、ここが割れたとなってしまう。
また、噛み合せが低く(低位咬合)のため、下顔面が短縮して実年齢よりも老けて見えるし、噛み合せが低いので、キレイな前歯を並べられずに短い出っ歯のようになってしまっている。
解決策として、この患者様の最適な咬合高径(咬み合せの高さ)を科学的に検証し、その高さでの仮歯を作成し装着する。
仮歯で、顎関節症状や見た目の不備が無い事を確認した後にセラミック上部構造を仮着けしていく。
遠方からお越しなので、なるべく治療回数を最小限にやっていきたい。
全体的なインプラント治療|2008年04月01日
本日の患者様は40代の女性の方。
左右下顎の奥歯が無く、現在は前歯でしかモノを食べていないとのことであった。
口腔内を拝見すると左右ともに4番目の歯までしかなく、奥歯のぼろぼろの歯が3本ずつが欠損している。
咬合力を支える奥歯がないため、前歯に圧力が集中し全体的に低位咬合で出っ歯になってしまっている。
そのため、奥歯をただ単に入れるのではなく、咬合再構成(元々の噛み合せの高さを復元する全顎的な治療)が必要になってくる。
特に女性の方は、咬合の高さが低くなる(低位)と鼻から下の下顔面が短縮し、実年齢よりも老けた印象になってしまう。
治療の順序としては、
①フェイスボウトランスファーによる適正な咬合高径を再現した完成予想模型の作成
②インプラント埋入手術
③残存する下顎歯の仮歯への転換
④インプラントが骨癒合した後、インプラントへの仮歯合着
⑤咬合の確定と経過観察
⑥全てをセラミック人工歯で完成
患者様も元の顔や口元を取り戻そうと、モチベーションが上がったようである。
全体的なインプラント治療|2008年03月14日
本日の患者様は60代の男性の方。
ご家族を当院で診させていただいており、ご自身のインプラント相談のため遠路はるばるお越しいただいた。
下顎はすでに全域に亘るインプラント治療が施されており、問題は上顎のようである。
上顎には6本の歯が残存しており、それらを支えとしたロングスパンのブリッジが装着されている。
しかし、6本全てが高度の歯周病に侵されており、長期的な安定は望めない状況である。
治療計画としては
①全てを抜歯して4本ないし6本のインプラントを即日埋入し、仮歯まで作る。
②抜歯を最小限にし、8本程度のインプラントを埋入し、ブロック別に歯を作る。
のいずれかである。
②は費用、期間がかかる割には、保存した歯がダメになったら、またそこにインプラントを埋入しなければならず、合理的ではない。
①の方法では、費用、期間ともに予知性があり、合理的に治療が進められる。この方法はAll on 4あるいはAll on 6という方法である。
一旦治療計画をお持ち帰りいただき、ご納得が得られるまで相談を重ねることとなった。
全体的なインプラント治療|2008年02月05日






