本日の患者様は30代の男性の方。
酔って階段で転倒して下の前歯が折れてしまったとのことで、病院歯科で応急処置後に当院にお越しになった。
口腔内診査および一般レントゲン撮影をさせていただいたところ、右下2番が骨内で完全横破折を生じており、両隣在歯も歯冠破折している。
歯冠破折の歯は1回の治療で修復が可能であるが、2番は抜歯しかない旨ご説明申し上げた。
患者様はブリッジよりもインプラントを望まれたため、早速3次元CTスキャンによる抜歯即時インプラント埋入のシュミレーションを行った。
下顎前歯部は歯槽骨が薄く、歯根の少し先で特に薄くなりその下からまた幅が大きくなる形態をしている。下顎骨の内側(舌側)には重要な動脈が走行しているため、ドリルでの舌側皮質骨穿孔に十分気をつけつつ、インプラント初期固定性と審美性に十分な配慮が必要な箇所である。
下顎前歯の唇側歯槽骨は厚紙1枚程度の薄さだが、抜歯の際にこの骨を破壊してしまうと骨の水平的
骨吸収を生じてしまうため注意が必要だ。
慎重な抜歯、慎重な埋入によって高度な審美性の獲得を目指したい。
インプラントと審美歯科|2010年03月09日
本日の患者様は20代の女性の方。
前歯のインプラントのご相談にいらっしゃった。
5年ほど前に神経を抜いて被せ歯にした右上2本の前歯だが、度々腫れるので近所の歯科を受診したところ、2本とも歯が折れているとの診断を受けたとの事。
当院でも確認のレントゲンを撮らせていただき、歯根破折の診断に至った。
ご本人は抜歯を覚悟し、絶対にブリッジではなくインプラントによる機能回復を望んでおられる。
目的意識がはっきりしているため、早速3次元CTスキャンを撮影させていただきインプラント埋入シュミレーションソフトを使ったプレゼンテーションを行った。
前歯は縦方向に割れており、割れた部分から内部のセメントが溶出しているのか唇側歯槽骨に一部穴が開いているようだ。そこが原因で歯茎の腫れに繋がっていたのだろう。
ここで重要なのは、抜歯即時インプラント埋入が可能か否かの判断である。
前歯は抜いてしまうと、唇側の骨が見る見る痩せていく。完全に痩せた状態の場合にはブロック骨移植を行わなければ審美性の回復が不可能になってしまうし、時間もかなりかかってしまう。
幸いにも今回のケースでは骨頂部のフレームが残存しており、抜歯即時インプラント埋入が成功する可能性が高い。
長期に亘り安定した前歯を提供して差し上げたい。
インプラントと審美歯科|2010年03月02日
本日の患者様は30代の女性の方。
前歯数本がダメになってしまったのでインプラントにしと方がよいか診てもらいたいとの主訴である。
拝見すると、前歯4本にメタルボンドセラミック被せ歯が入っており、その歯茎は腫れていて膿も若干出ている。
レントゲンで確認すると、4本とも全て根管治療がしてあるが根尖病巣もそれなりに大きなものができている。
患者様のご了解を得てCTスキャン検査をさせていただくと、左上2本の根尖病巣はかなり大きく再根管治療をしても治る見込みは極めて少ない。
右上2本も比較的大きな病巣があるが、ことらは再根管治療を試す可能性が残されている。
この場合、患者様のキャラクターや時間的制約によって治療方針は異なるだろう。
右2本の根管治療には多くの時間を要するし、場合によっては完治しないで症状が再燃する可能性も考えると、4本とも抜歯してインプラント埋入を戦略的に検討する場合もある。
時間がかかっても、ご自身の歯を何とか残したい場合には左上2本のインプラントだけを行う。
今回の患者様は何とか右上2本だけは残したいとのご希望であったので、左上2本の抜歯とインプラントを行うこととした。
左上2本に対しては再根管治療や歯根尖端切除術など駆使しながらの治療となる。
インプラントと審美歯科|2010年02月09日
本日の患者様は40代の女性の方。
2年ほど前に右上2番(側切歯)を抜歯しブリッジを装着したのだが、3本が一体となって繋がっている違和感をずっと感じており、今回欠損部分をインプラントにできないかとのご相談でお越しになった。
拝見すると欠損部の唇側歯槽骨はごっそりと吸収して陥凹しており、そこによく食物残渣が停滞してうっとおしいとのこと。
CT検査をするまでもなくこのままでは審美性に優れたインプラント治療が困難である。
吸収して消失した歯槽骨のままインプラント埋入をしたら恐ろしく長い歯になってしまう可能性が高く、患者様がブリッジからインプラントへ切り替える意義がなくなってしまう。
やはり、オトガイ部からのブロック骨移植を行って失われた骨を再生した後にインプラント埋入を行う2ステージ治療がベストと判断してご説明申し上げた。
インプラントと審美歯科|2009年12月15日
本日の患者様は20代の女性の方。
近医で前歯の歯根破折が見つかり、抜歯適応のためインプラントを勧められたとのことでご相談にいらっしゃった。
口腔内診査をさせていただくと、右上1番が中等度の動揺を来たしておりデンタルX線写真でも破折線が明瞭に確認できる。
患者様のご了解を得てCTスキャン検査をさせていただいたところ、唇側歯槽骨は極めて薄く抜歯と同時に歯と一緒に取れてしまいそうな脆弱さである。
こういった薄い歯槽骨の場合に抜歯即時埋入を成功させるカギは唇側歯槽骨への侵襲を如何に軽減させるかである。
通常前歯の抜歯では行わない分割抜歯をするのも一つの方法である。
まずは唇舌的に歯を分割し、舌側を抜去した後に唇側の半分を慎重に取り出す。
歯を削る方向を誤ると歯槽骨を無用に傷つける結果を招いてしまうが、慎重に行えば有用な方策である。
このようにして唇側歯槽骨のフレームを守ることができれば、抜歯即時埋入インプラントの審美的成功の確率が高くなる。
インプラントと審美歯科|2009年10月06日






