骨造成を併用した前歯部審美インプラント

本日の患者様は50代の女性の方。

上顎前歯の1本が欠損していて、4本連結のブリッジを装着していらっしゃる。
ブリッジは10年ほど前に装着したが、所々欠けて審美性が劣っている。

今回、欠損部位をインプラントで機能回復させ、4本をそれぞれ独立した歯に戻したいとのご希望である。

口腔内診査およびCTスキャン検査をさせていただくと、欠損部位の歯槽骨は大きく吸収していて唇側の歯茎は大きく陥凹している。
審美性の回復のためには、この陥凹を如何にボリュームある組織に修復していくかがカギとなる。

CTシュミレーションソフトで理想的なポジションへの埋入を試みると、唇側の骨の不足でインプラントが骨内からはみ出てしまう。
奥歯であれば内側への傾斜埋入で対応するが、高度な審美性が要求される前歯部では不可能だ。

そこで自家骨+人工骨による骨造成を行い、ボリュームの回復を図った後にインプラント埋入と角化歯肉移植を行うことをご提案した。
非常に高度なインプラント手術テクニックを駆使しつつ、ご満足のいただける結果に導いていきたい。


インプラント治療におけるインフォームドコンセントの重要性

本日の患者様は40代の女性の方。

他院でインプラント治療途中なのだが、現在受けている治療で本当に良いのかというセカンドオピニオンをお求めにお越しになられた。

部位は下顎左右の奥歯4本ずつの欠損部の合計8本分。下顎前歯の6本は健全で、上顎は7番(最後方の奥歯)が左右で欠損している。
一般レントゲン検査だけさせていただき、骨の状況を診るとそれほどの骨吸収もなさそうである。

患者様が気になさっているのは、欠損部に埋めるインプラントの数である。
現在かかっている医院では、左右に4本ずつの計8本を埋入する必要があると言われたとのこと。

しかし調べてみると、欠損部全てにインプラントフィクスチャー(ネジ)を埋めなくてもブリッジタイプで対応可能だとお知りになったが、そんな説明はなく若干の不信が募ったという。

例えば下顎奥歯の場合、3本連続した欠損の場合には2本のインプラントを埋入してブリッジタイプの上部構造を装着することもできるし、4本欠損の場合には3本のインプラント埋入で4本分の上部構造を装着することができる。
上部構造の人工歯が連結されているのが嫌だという場合には、欠損部位全てにインプラント埋入をしなければならない。

大切なのは術前に選択肢をご提示し、患者様が納得したうえで選択することである。
いずれを選ぶかで治療費用も大きく異なってくるので、術前のインフォームドコンセント(説明と同意)を大切にしなければならない。


怖がり患者さまへの無痛鎮静法を併用したインプラント治療

本日の患者様は20代女性の方。

極度の歯科恐怖症で左右の奥歯が残根状態になっており、当院の『無痛鎮静法』でのインプラント治療をご希望でお越しになった。

口腔内診査をさせていただくと、左右上下の奥歯が全滅状態で前歯も一部欠けた状態になっている。
全体の噛みあわせは落ち込んでいて、下顔面が短縮し年齢よりも老けた印象になってしまっている。

現在はほぼ前歯だけで食事をしている状況で、前歯も徐々に出っ歯になってきたとのこと。
歯医者に行かなければと思いつつも、10代の頃の怖い思いがトラウマとなってつい放置してしまったという。

ご友人の紹介で当院の『無痛鎮静法』をお知りになり、望みを懸けてお越しになった。

治療方針としては、短縮した顔貌の回復のため咬合再構成を併用したインプラント治療および補綴処置(被せ歯治療)をしていく。
10代の頃の奥歯があった頃の写真をお持ちいただき、最適なかみ合わせのポジションを仮歯で整えつつゆっくりと顎関節を慣らしていく必要があるだろう。

怖がりの患者様が勇気を振り絞ってお越しいただいたことに敬意を払いつつ、快適で的確な治療を進めていきたい。



CT検査で迅速な診断・治療説明を

本日の患者様は60代の男性の方。

下顎左右両側の奥歯3本ずつのインプラントのご相談にお越しになられた。
現在は取り外し式の部分入れ歯を入れていらっしゃる。
ご友人が当院でインプラント治療をされ、食事を摂る楽しさが劇的に増加したというのを聞き、ご自身も可能ならインプラントでしっかり食事をしたいとのご希望である。

当院では、目的意識がはっきりしていらっしゃる方には初診時にCT検査をお勧めしている。
通常のレントゲン画像では骨の幅や神経までの距離などが不明瞭で、インプラント手術のリスクを把握しきれない。

CT検査だと3次元的に構築した画像でインプラント埋入シュミレーションまで行えるため、かなり詳細な治療内容のご案内が可能となる。

本日もCT画像に基づいた詳細なご説明をさせていただき、次回埋入手術となった。


ブリッジかインプラントか?

本日の患者様は40代の女性の方。

右上5番目の歯(小臼歯)の歯茎が腫れていて、近医では歯が割れているといわれたとの事。
歯を残せないか、またもし抜歯ならばインプラントとブリッジどちらがよいのかを尋ねたいというご希望でお越しになった。

口腔内を拝見すると、5番相当部の歯肉がぷっくり腫れていて、若干の膿の流出を認める。
レントゲン検査の結果、歯は割れているのではなく根まで虫歯で溶けている状態であった。

この歯を保存するには、矯正治療で歯を挺出させ、健全な部分が歯茎上に出るようにしなければならない。しかし、歯根がそれほど長くないので骨内の歯根長が5ミリ以下になってしまうので動揺が生じてしまうだろう。
したがって、この歯に関しては抜歯適応だとご説明申し上げた。

さて、ブリッジかインプラントの選択だがそれぞれ特長がある。
ブリッジは保険適応の材質でよいならば安価な治療費で、比較的短期間に治療を終えることができる利点がある反面、健全な両隣の歯をこれでもかというほど切削しなければならない。
1本の欠損を補うために、両隣の歯が犠牲を強いられることになる。

他方インプラント治療では両隣の歯を削る必要は全くなく、1本の欠損を1本のインプラントで機能回復させることができる。難点は強いて言えばご費用が高価になってしまう点である。
また、骨が大きく欠損している場合には骨の造成手術も必要になるため、治療期間が比較的長くなってしまう点もある。

通常であればインプラントがファーストチョイスであるが、患者様それぞれの価値観を尊重して治療を進めて参りたい。


2ステージの審美領域インプラント治療

本日の患者様は40代の女性の方。

掛かりつけ医にて右上犬歯が歯根嚢胞で保存不可能と診断されたとの事。
インプラント治療を受けるにあたってのセカンドオピニオンをお求めにお越しになられた。

口腔内診査をさせていただくと、同部には膿の出口が歯肉にできており歯周病も進行してグラグラの状態である。
明らかに抜歯適応であるが、問題は骨の吸収の程度だ。

犬歯は明らかに審美領域であり、事前の入念な準備を怠ってインプラント埋入をすると取り返しのつかない不恰好な歯しか装着できなくなってしまう。

そこでCTスキャン検査を行い、骨の破壊状況を検査・診断させていただいた。
CT画像では、犬歯の唇側歯槽骨は根尖付近まで約15ミリ程度の吸収を来たしていた。

抜歯してそのままにしておくと、同部は陥凹して形態になりインプラントを審美的ポジションに置くことが困難になってしまう。

この場合、抜歯・嚢胞摘出・郭清を丁寧に行い、即日に骨造成術を行う。
骨定着後に埋入+再骨造成をし、最終段階で粘膜移植を必要に応じて行う。

骨の欠損が大きい場合には上記のように2ステージで臨んだ方が予知性の高い治療が進められる。


かなり専門的で詳細なご説明をさせていただき、ご納得を得てお帰りになっていただいた。


上顎洞底挙上術を併用したインプラント埋入

本日の患者様は50代の男性の方。

右上奥歯3本の欠損に対して他院でインプラント相談を受けたところ、骨が足らないとの診断であったとの事。
入れ歯は性に合わないので何とかインプラントをとご紹介でお越しになられた。

患者様のご了解を得てCTスキャン検査をさせていただき、即時インプラント埋入シュミレーションを行った。
上顎洞は非常に大きく、残存歯槽骨は2ミリから4ミリ程度しか存在していない。

さすがにこの残存骨量ではインプラントの固定が得られないため、上顎洞底挙上術(サイナスリフト或いはサイナスフロアエレベーションという)を併用したインプラント埋入をご提案した。

骨質を強固なものとするために、下顎より自家骨を採取し人工骨と半々の割合で移植するのと同時にインプラントの埋入も行う方法をご説明申し上げた。

少々の期間お付き合いをいただかなければならないが、人生80年と考えると今行っておいた方が今後の人生のQOLを高めてくれるものと信じている。


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