トップダウントリートメントによる高度審美インプラント

本日の患者様は20代女性の方。

2年前に交通事故で上顎中切歯(真ん中の歯)を喪失され、以後両サイドを支台としたブリッジを装着されている。
最近、支台の歯に違和感を覚え近所の歯科で診てもらったところ、根尖に病巣ができていて根管治療が必要と診断された。

治療にはブリッジを一旦除去しなければならないので、この際喪失部位にインプラントによる補綴をして自然で美しい前歯にしたいとのご希望でお越しになられた。

前歯のように審美性を追及する部位では、トップダウントリートメントという治療法を選択する。
これは、患者様の歯型模型上で理想的な前歯の形態をワックスで築成し、その場合に不足している骨や歯肉の量を計測して移植手術を含めた付帯的手術を行う方法である。

骨のある場所に単純にインプラント埋入すれば短期に治療が行えるが、長い歯になってしまったり歯肉が陥凹した形態になってしまったりと、審美性の低い結果を招いてしまう。

今回も模型計測およびワックスアップ築成、CTスキャンによる3次元的考察を行い、恐らくは骨移植および角化歯肉移植を伴った高度審美インプラント治療となるだろう。


サージカルガイドを使ったインプラント傾斜埋入

本日の患者様は60代の女性の方。

左上6番7番の欠損部位にインプラントができるのかを知りたいとご来院なさった。

患者様のご承諾を得てCTスキャン検査をさせていただき上顎洞底までの距離を計測した。
残存骨は吸収しており、およそ4mmから7mm程度の骨長しかない。

この状態なら、通常はソケットリフト手術(オステオトームテクニックとのいう)を併用したインプラント埋入の適応症となる。

しかし、患者様は付帯手術(ソケットリフトやサイナスリフト)なしのインプラント治療を強くご希望されたためショートインプラントの傾斜埋入法による治療を行うこととなった。
埋入起始点から真っ直ぐドリリングをせずに、骨が少しでも豊富な方向に傾斜させて埋入を行う方法である。
埋入方向は予めCT上でシュミレーションを行い、埋入可能な方向とインプラント体の選択を行っておく。

ただ、実際にその方向に寸分の狂いなくドリリングをするのは極めて困難である。
そこで、サージカルガイドというものを使用することにした。

サージカルガイドは、CT上でシュミレーションした埋入方向にのみ穴の開いたマウスピースで、勘に頼らず想定どおりの埋入が可能となる。

安全なインプラント治療のツールは日々進歩している。


CT分析によってリスクを回避するインプラント法

本日の患者様は50代の男性の方。

右下奥歯を3本喪失していて、インプラントによる機能回復を目的にお越しになった。

患者様のご了解の下、CTスキャン検査による骨の断層診断およびインプラント埋入シュミレーションを即日行わせていただいた。

患者様の下歯槽管は骨中央付近にあり、インプラント埋入に必要な骨は骨頂から10mmから12mm程度であった。
一昔前なら骨移植あるいはGBR(骨再生誘導法)の適応となるケースであるが、現在はショートインプラントの普及によって低侵襲のインプラント治療が選択される。

幸いにも骨幅は十分あるため、8mmを1本、10mmを2本埋入することで神経損傷を避け、長期的安定性を担保できる設計とすることが可能であることがCT分析で分かった。

患者様に丁寧にご説明申し上げ、ご納得をいただき治療を開始することとなった。


前歯の抜歯即時埋入の診断基準

本日の患者様は50代の男性の方。

3日ほど前に食事をされている時に、右上1番の前歯がバキっという音と共にグラグラになってしまったとのことで来院された。

レントゲン検査をさせていただくと、歯根が縦に破折しており保存不可能な状態になっている。

現在の状況をご説明申し上げ、抜歯が必要であることと抜歯後の機能・審美回復の方法について画像を用いてご説明した。

前歯の場合、現実的にはインプラントかブリッジの2者択一である。
それぞれの特長についてご案内したとこと、患者様はインプラント治療をご選択された。

患者様ご了解の下、CTスキャン検査を行い唇側歯槽骨の厚みを計測した。
これは、抜歯即時埋入を行うか否かの診断をするに当たって絶対に必要なことである。

厚さが1ミリに満たないようなケースでは、即時埋入をおこなっても数ヵ月後には唇側の骨が吸収しネジが露出してくることがある。
露出しても二期的に骨移植を行うことは可能だが、やや後手に回った治療となってしまう。
あまりに薄い場合には、通常抜歯術と共にGBR(骨再生誘導法)を行い骨が安定してからの埋入を行ったほうがスムースに事が進む。

本日の患者様は厚みは十分にあるものの、歯の縦破折とともに歯槽骨骨折を生じている可能性も否定できない。
抜歯即時埋入とGBRどちらになっても対応が可能な準備をして抜歯に臨むこととした。


上下全顎にわたる抜歯即時埋入・即日負荷インプラント

本日の患者様は60代男性の方。

上下共に数本ずつの残存歯があるが、グラグラして硬いものが噛めないとのお悩みでお越しになった。
現在入れ歯をお使いになっており、入れ歯から卒業して何とかインプラントをとのお望みである。

患者様ご同意の下CTスキャン検査をさせていただき、骨の状態を立体的に診断させていただいた。

上下共に大臼歯部の骨は痩せて減少していたが、小臼歯より前方ではインプラント埋入に必要な骨が十分に存在していた。

この結果から、時間的・費用的に最もコストパフォーマンスの高い方法として『オールオンシステム』による治療法をご案内させていただいた。

上顎はCT値から察するに、骨の緻密度は低く柔らかい骨であると推察できる。したがって6本から8本程度の埋入を、下顎は4本ないし6本の埋入で十分な機能性を発揮できる咬合を再構築できる。

次回に抜歯即時埋入・即日仮歯完成・即日負荷の手術・治療を行うこととなった。


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