晩期残存乳歯とインプラント

本日の患者様は20代男性の方。

当院のインプラントサイトからのご相談で、右下に乳歯が残存しているのだが抜歯してインプラントにする必要があるのだろうかというご相談であった。

その歯の後継永久歯は先天性欠損しており、乳歯を抜歯しても次に生えてくる歯はない。
レントゲン上、乳歯はその歯根がほとんどなく多少のグラつきはあるもののお痛みはないという。

レントゲン写真や実際のお口の中を拝見していないのでなんとも言えないが、下記の如く一般的な解釈をお伝えした。
乳歯は永久歯との生え変わる時期に、歯根を溶かす破歯細胞が活発になり徐々に根が短くなっていく。そうすると、後継永久歯がその乳歯を押し出すように生えようとするために、乳歯が抜け落ちる。
しかし、後継永久歯が欠損していると、押し出す力がかからないので乳歯はなんとなく残存する。
この状態なら、特段グラついたりしなければ抜歯する必要はない。

しかし、乳歯の場合、歯自体が非常に脆弱なため神経にまで及ぶ虫歯になって根尖病巣ができやすい。
この状態で放置すると、その部位の歯槽骨が吸収を生じてしまうことがあり、いざインプラントを埋入しようと思ったときには骨が毀損されていて、骨移植術を併用しなければならなくなることがある。

長いスパンで考えるとインプラントにした方がアドバンテージがあると感じるが、人それぞれの考え方もあるのでなかなか正解のない問題かもしれない。

もし当院で埋入手術を行うとすれば、抜歯即時埋入手術を選択するだろう。


全体的な歯周病患者様のインプラント計画

本日の患者様は50代男性の方。

お仕事が多忙で、ここ10年以上歯医者にかかっていないという。
今回は右下奥歯のブリッジが揺れていて、強く噛むとお痛みがあるとのことであった。

レントゲンの所見は、全顎に渡る高度の歯周病に罹患しており、ブリッジの部位は特に重篤で、歯根を支える骨は完全に消失していた。

全体的な歯周病を有する患者様への治療アプローチの順序としては、
①歯周初期治療を行い、歯石の除去と歯肉の安定を図る。
②保存する歯と抜歯しなければいけない歯の選別を行う。
③抜歯する部位へのインプラント療法の計画(骨移植などの有無の選択)を行い、計画に沿ったインプラント療法を行う。

最も留意しなければいけないのは、②の選別かと思われる。

保存可能と判断した歯が、治療終盤になってやはり抜歯になってしまうケースも往々にしてあり、対応が後手に回ってしまうこともある。
そうした「追いかけ治療」をすると、治療期間、費用ともに増大してしまう。

きちんとした判断の上でのインプラント診療移行が重要である。


前歯4本の審美インプラント治療

本日の患者様は50代女性の方。

前歯4本が歯周病でグラグラになっており、掛かりつけ歯科医院で抜歯が必要と判断されたとのこと。
インターネットで調べたところ、前歯のインプラントは最難関の治療であることをお知りになり、インプラントで有名なクリニックで治療を受けたいと思われ当院にお越しになられた。

レントゲンとよびCT検査を拝見すると、前歯4本を支えるべき歯槽骨は根の先端まで吸収しており、歯は歯茎にかろうじて繋がっている状態である。

歯茎は歯周病によって腫れていて、それによって歯は一見すると通常の長さに見える。
しかし、この歯4本を抜歯すると、感染源である歯がなくなるため歯茎は急速に引き締まり、歯茎の頂上は上方へ上がってしまう。

この状態でインプラント埋入を行うと、著しく長いロバの歯のようになってしまう。

女性の前歯は、顔を構成する重要なファクターであることを考慮すると、失った分の骨や歯肉を回復してからのインプラント埋入が適切な方法といえる。

移植骨は下顎オトガイ部からブロックで採取し、上顎前歯部へ固定する。
そのまま4ヶ月から半年間の待機期間を経て、前歯部へのインプラント埋入を行う。

骨移植とインプラント埋入を同時に行わないのは、移植した骨の厚みが生体反応よって若干減少する可能性があるためだ。減少量は個人差があり、事前にそれを予測することは困難で、予想よりも移植骨の吸収量が多いときにはインプラントのネジが露出してしまい審美性を著しく損なってしまう。

そのため、ある一定期間の安定期間が必要になってくる。

奥歯のインプラントで必要性の低い治療のことも、前歯インプラントではいろいろと必要になってくることが多く、前歯部インプラントは総合力勝負になってくる。

インプラント安定までの期間は、固定性の仮歯あるいは取り外し式義歯を入れていただくことになる。

十分な準備を整えて治療に臨みたい。


インプラントの種類とご費用

本日の患者様は20代男性の方。

右下7番(一番奥の歯)が残根状態になっており、保存困難な状態であった。
患者様にレントゲンを用いて現状をお話し、インプラント、義歯および延長タイプブリッジによる欠損回復治療の長所・短所をそれぞれ申し上げた。

患者様としてはインプラント療法を選択したいのだが、費用のご心配があるという。

現在、都内のインプラントの相場治療費は、概ね1本あたり30万円~50万円(税別)程度である。
この費用には、インプラント埋入手術、2次手術、セラミック人工歯の料金が含まれている。

治療費に差が出るのは技術料の差もあるが、使用しているインプラントメーカーの種類に依るところが大きい。
韓国製や日本製であれば、パーツの費用は安価に抑えられるため治療費全体もやや低めに設定できる。
スウェーデン製やドイツ製の高品質なパーツを使用すれば治療費全体はやや高額になりがちだ。

当院では、1本あたり42万円(税込み)で、使用器材は世界で最も権威のある『ノーベルバイオケア社』製のものを使用している。

一生に何度もすることのないインプラント療法においては、常に最高品質の器材を使用することが患者様の利益に繋がるものと信じている。


下顎骨移植併用のインプラント

本日の患者様は50代の女性の方。

右下奥歯3本が欠損しており、インプラントを目的として治療にいらっしゃった。
レントゲンおよびCT検査の結果、残存歯槽骨は著しく吸収しており、骨頂から下歯槽管(下歯槽神経)Mまでは7㎜程度しかない。

せめて10㎜程度あれば、ショートインプラント(短い長さのインプラントで7~8㎜の物)も選択肢に入ってくるが、この骨状態では骨移植を伴ったインプラント療法を行う他ない。

骨は患側の臼後部から下顎枝(親不知から後方の部分)から採取し、純チタン製のスクリュー(ネジ)で固定する。骨移植の規模にもよるが、4~6ヶ月の待機期間を経てインプラント埋入を行う。

患者様がご心配になるのは、お痛みと腫れの期間であるが、術中のお痛みは当院の『無痛鎮静法』で皆無であり術後は1週間程度かと思われる。
また、腫れは術翌日あたりをピークに最大10日程度のご辛抱をいただかなくてはならない。

一生涯長持ちするインプラントのため、若干のご自由をご勘弁いただきたい。


一日完成~上顎フルマウスインプラント

本日の患者様は50代の女性の方。
上顎の歯が全てグラついていて、満足に食事ができないとのお悩みでお越しになった。

患者様は、来院前に当院のHPhttp://www.implant-consul.com/や当院発刊のインプラント書籍をご覧になっており、ご自身の行いたい治療をある程度把握されてお越しいただいた。

口腔内診査、レントゲン検査、CT検査をさせていただき、問題点を浮き彫りにした。

現在上顎の歯は、三分の一程度が残存しているが、高度の歯周病に罹患しており今後10年単位のスパンで考えると保存は難しい。
患者様も、抜けては手当てしてを繰り返すのはしたくないというご希望をお持ちであるため、上顎全ての残存歯を抜歯することにした。

抜歯して治癒を待つ方法と、抜歯即時インプラント埋入+即日全顎仮歯装着の方法をご提示し、患者様は後者をお選びいただいた。

前者の方法だと、数ヶ月間は総入れ歯を入れなければならず、患者様はそれには耐えられないとの事である。

当院では、抜歯即時インプラント埋入および即日仮歯装着法のためのチーム医療を行っており、麻酔医、術者、歯科技工士、手術助手がそれぞれ役割を分担して治療に当たるため、1日で上顎全てに歯が入り、その日ご帰宅いただいてすぐにお食事を召し上がっていただくことができる。

本日の患者様にも、一日も早くお食事をおいしく召し上がっていただきたい次第である。


下顎前歯の抜歯即時埋入インプラント

本日の患者様は20代男性の方。

左下顎2番の前歯が根破折を生じてしまい抜歯適応となっている。
何とか保存の方策を検討したが、長期的安定性を担保できないためインプラント療法への移行となった。

当該歯は歯根中央で縦破折しているが、レントゲン上感染巣は見当たらない。
CT検査の結果も異常な骨吸収は見当たらないため、抜歯即時インプラント埋入を選択した。

埋入トルク(ネジを締め付ける強さ)が適切であれば、即日装着可能な仮歯を着けることができるため、歯を抜いたことによるデメリットを極力避けることができる。

万一、小規模な骨移植を行ったり埋入トルクがやや不足する場合には、インプラントへの仮歯の装着はせず隣の歯に仮歯をボンド付けする方法をとり、見た目の回復を図る予定である。


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