本日の患者様は50代女性の方。
左右下顎にブリッジ治療が施されているが、ブリッジが何度も脱離してしまうので、この際欠損部をインプラントにしてそれぞれ単独の歯にしたいとのご希望でいらっしゃった。
レントゲンおよびCT(当院設置)を拝見すると、欠損部位は明らかに垂直的骨吸収(頬舌的な幅)を生じており、骨の先端はナイフのように尖った形状を呈している。
神経の通る下歯槽管までの距離は比較的ある。
この場合、治療方法として2通りある。
①骨の先端を削り、平らにしてインプラントを埋入する。この場合、侵襲は比較的少なく済むが歯の立ち上がりが低くなるため、やや長めの歯になってしまう。
②骨を真上から切れ込みを入れ、骨を頬舌的に若木骨折させ骨幅を広くするスプリットクレフト法を行う。この場合、下顎骨を広範囲に意図的骨折させるため侵襲はやや大きく、治療期間も長くなる。
この他にも遊離骨移植があるが、上記2種の方法で可能ならあえて移植を行う必要はないだろう。
インプラントは一生に一度受けるかどうかの治療である。今後、患者様とゆっくり相談しながら選択していきたい。
奥歯|2008年09月26日
本日の患者様は30代男性の方。
左上5番の歯を近所の歯科医院で抜歯し、インプラント療法をご希望されて当院にお越しいただいた。
レントゲンおよびCTを拝見すると、上顎洞までの最短距離は6mm程度しかない。しかし、口蓋側に比較的骨が存在し、内側に傾斜埋入すれば12㎜程度のインプラント埋入が可能である。
傾斜埋入は角度がつき過ぎると、上部構造の安定性やインプラント本体の予後に悪影響を及ぼしてしまうが、35°程度の傾斜であれば問題ない。
ソケットリフトを行わずともインプラント療法が可能なのであれば、治療期間・侵襲度・費用のいずれの条件から見ても傾斜埋入を行うべきであろう。
奥歯|2008年09月19日
本日の患者様は20代男性の方。
当初、右下親不知が痛いとの主訴でお越しになり、親不知の抜歯を行った患者様である。
しかし、親不知が中途半端に生えていたせいでその手前の7番の後方(遠心)が歯根に至る重篤な虫歯になってしまっていた。
虫歯を除去すると、健全な歯質は骨内深くにしか残っておらず通常の治療はできない。
方法としてご案内したのは
①後方部の歯槽骨を削除し、健全な歯根が歯茎の外に出るようにして被せ歯にする。ただし、清掃性が良くないので虫歯に再罹患する可能性が高い。
②この歯は前方と後方の2本の根があるので、後方の根を切断して(ヘミセクション)前方部のみ被せ歯にする。この場合通常の半分の大きさの歯になる。
③抜歯して、インプラントを行う治療。
④抜歯して、5番6番を含めた延長ブリッジにする。ただし、5番6番は健全歯なので大きく切削することはあまり現在は行わない。
このご提案をお持ち帰りいただき、熟慮された上で③をお選びいただいた。
抜歯前に治療方針が確定できたので、抜歯直後から骨減少を防ぐソケットプリザベーションを行っていきたい。
奥歯|2008年09月17日
本日の患者様は30代の女性の方。
左右上下ともに奥歯が全て欠損しており、前歯だけしか残存していない。
今は前歯だけで食事を召し上がっており、ほとんど丸呑み状態で、最近は胃腸の調子までおかしくなってきたとのこと。
前歯は咬合圧力に押されて若干突出してしまい、咬合高径が低下し下顔面が短縮し、実年齢よりもお年を召した印象の顔貌になってしまっている。
現在の噛み合せの高さのままでは奥歯の垂直的なスペースが足りないため、咬合高径を挙上しなければならない。そうすると現在噛み合っている前歯が噛まなくなるため、全体的な咬合再構成が必要となってくる。
奥歯の部分は、インプラントを受け入れるだけの骨がロスしてしまっているため、上顎ではソケットリフト手術を、下顎ではスプリットクレフト+部分骨移植術を併用したインプラント埋入を行わなければならない。
インプラントが安定するまでは義歯をお使い頂き、その後全額の仮歯を作成し咬合の安定を図る。
治療終了まで1年6ヶ月を予定しており、患者様のご了解を得て治療スタートとなる。
全体的な治療|2008年09月09日
本日の患者さまは40代の男性の方。
3年程前にご近所の医院にて、ほとんどの歯に対してセラミックの被せ歯治療を施されたのだが、全体的な噛みあわせがメチャクチャで、まともにこの3年間食事ができないとのご不満で当院にご相談にいらっしゃった。
口腔内を拝見すると、右側の数本しか咬合しておらず前歯と左側は歯が当たりもせず浮いた状態になっていた。
噛みあわせの治療を数多くさせて頂いてきたが、ここまでひどい噛みあわせに遭遇するのは初めてで衝撃を受けた。
3年もの間、我慢なさった患者様にお見舞い申し上げるとともに、その我慢強さに敬意を覚えさえした。
唯一咬合している歯は、その圧力に耐えられず高度の歯周病となり抜歯の適応となっている。
治療方針としては、インプラント補綴を伴った咬合再構成治療をお勧めした。
まず、全てのセラミック歯を外し適切な咬合を与えた仮歯に置き換える。その後、保存不可能な歯の抜歯や歯の再治療などを行いつつ、噛みあわせを徐々に安定させていく。
噛みあわせが高すぎたり低すぎたりすると、咀嚼筋の異常緊張を起こしたり、顔貌の不正や顎関節の不調を惹起しかねない。
噛みあわせを決定する事だけは、時間をかけながら、ゆっくりとしていかなくてはいけない。
治療期間は、概ね1年を予定し、患者様のご了承を得た。
全体的な治療|2008年09月05日
本日の患者様は50代の女性の方。
右上の3番(犬歯)から7番(最後方の大臼歯)を支台としたロングスパンのブリッジが揺れており、満足に食事ができずインプラントにしたいとのご相談であった。
5本分の咬合力を今まで2本で支えてきたため、残存の2本は相当の動揺を来たしており、抜歯適応となっている。
レントゲンおよびCT検査を即時に実施し拝見すると、幸いにも欠損部の骨は高さは十分にあり、上顎洞との距離があるため骨移植等は行わなくて済みそうである。
この場合、抜歯を先行して抜歯窩が治癒してからインプラント埋入手術を行うのが一般的である。
5本欠損部位には、骨質にもよるが3本のインプラントを埋入すれば咬合力の制御は可能であり、治療コストの節約にも繋がるためだ。
しかし、本日の患者様は歯が無い期間は耐えられないので、コストがかかってもいいから2ステージでの治療をご希望された。
1stとしてブリッジを切断して、欠損部に2本ないし3本のインプラントを埋入して治癒期間を待つ。この間は3,7番は保存しておいて仮歯ブリッジを装着しておく。
2ndはインプラント安定したところで、残存歯を抜歯し先行埋入したインプラントに仮歯(5本分)を装着する。抜歯部位へのインプラント埋入を行い安定したところで全ての歯のセラミックへの転換を行う。
患者様のご希望は多種多様であり、可能な限りご要望に沿った治療を今後も続けていきたい。
その日から噛める|2008年09月02日
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