インプラントと無痛鎮静法

本日の患者様は30代の男性の方。

無痛鎮静法左右奥歯の欠損をインプラント治療で治したいとのご希望でご来院された。

インプラント治療の期間や費用、リスクなどなど一通りのご説明をさせていただいたのだが、患者様の不安はインプラント治療は痛くないかとのことであった。

インプラント治療のお痛みに対する不安を訴えられる方は非常に多い。
顎の骨をドリルで削って、チタンのネジを入れるのだから患者様の不安も当然の事だ。

インプラント(フィクスチャー)の埋入手術は、そのインプラントメーカーが推奨する回転数、トルクを設定した専用のドリルを用いて行う。
骨に穴を開ける作業も非常に繊細に行われる。
したがって、患者様が想像されるよりも術後のお痛みは少ないのが一般的である。

患者様の一番のストレスである手術中はどうかというと、局所麻酔をしっかりと奏功させていればお痛みは皆無に近い。
しかしながら、骨を削る振動や口を大きく開けるのが辛い方には『無痛鎮静法』を併用した手術が望ましい。
『無痛鎮静法』は点滴麻酔で睡眠あるいは傾眠状態になっていただき、ボーっとした状態のうちに手術を終えてしまう方法である。
http://www.62-oral.com/mutu/index.html
患者様の不安を取り除き、安全・安心なインプラント治療をしていきたい。


即時荷重と待時荷重

本日の患者様は50代の男性の方。

右下奥歯2本を欠損して半年経過している。
何件かの歯科医院を訪れ、インプラントカウンセリングを受けていらっしゃったとのこと。

患者様は、1日も早く歯を入れたいたので、インプラント手術当日に仮歯を入れてその日から噛みたいというご希望をお持ちであった。

通常、インプラント治療のスケジュールとしては、埋入手術から下顎で2~3ヶ月、上顎で3~4ヶ月の待機期間を置き、骨癒合を待ってから負荷を掛ける待時荷重が基本であった。
しかし、インプラント治療の研究は日進月歩で進化しており、条件が揃えば埋入手術をした日に固定性の仮歯を装着しモノが噛める「埋入即時荷重」が可能と判ってきた。

ただし、埋入部位の骨がしっかりしており、且つインプラントの初期固定がしっかりしていることが絶対条件ではある。
この条件を満たさずに即時荷重を架けてしまうとインプラントの初期固定が失われ、グラグラして骨との癒合が阻害される。

そのため、即時荷重というのは必ず出来るものではなく、状態を全体的に評価して慎重に行わなければならない。治療が早く、患者様の食生活のクオリティー向上には良いが、リスクを伴う事も認識しなければならない。


晩期残存乳歯の抜歯即時インプラント埋入

本日の患者様は40代の女性の方。

右下乳臼歯(E)が晩期残存(後継永久歯の先天性欠損によって生え代わりせずに、乳歯が残ってしまった)状態であった。
乳歯は歯冠が虫歯でほぼ崩壊状態であり、レントゲンを拝見すると歯根もほとんでなく、機能的・審美的に不満足な状態になっている。

乳歯の歯根がほぼ吸収して(根が溶けて短くなって)いるので抜歯即時埋入が適応となるケースである。
若干の骨の不足は切削骨片および人工骨での補填となる。

抜歯即時埋入が可能なケースでは積極的に行うべきである。
利点として、治療期間の短縮、骨吸収の抑制
などがある。

今回も患者様のご同意が得られたため、抜歯即時埋入を行いたい。


咬合再構成を伴ったインプラント治療

本日の患者様は40代の女性の方。

あちこちグラグラして、まともに食事ができないとのお悩みで来院された。
初診時のレントゲン検査および口腔内診査をしてみると、咬み合せの高さが極端に低くなっている。
患者様ご本人も、顔が歪んだような気がすると仰っている。

顎模型を作成後、フェイスホウトランスファー(顎咬合診査・診断)を行ったところ、適切な咬み合せの高さより右で7㎜、左で9㎜の不足があることがわかった。
全体的に高さが不足しているだけでなく、左の方が右より2㎜不足しているために顔貌の歪みが生じてしまったようである。

また、ロングスパンブリッジ(本数の多いブリッジ)を支える歯は高度の歯周病になっており、抜歯の適応である。
したがって、インプラント治療を用いた、全顎咬合再構成治療が必要になってくる。

治療の手順としては
①顎咬合診査によって得られた理想的な咬合状態を再現した仮歯の作成
②その仮歯に沿ったインプラント診断用ステントの作成
③CT検査および3D画像処理・診断により抜歯即時埋入か骨再生後の埋入かの診断
④抜歯およびインプラント埋入
⑤保存可能な歯の切削・仮歯への変更
⑥インプラントへの仮歯の装着
⑦咬合状態の再診査・診断
⑧仮歯の修正
⑨仮歯の咬合状態をフィードバックしたセラミック人工歯の作成
⑩セラミック人工歯の装着

このように綿密な計画に沿った治療を行わなければ、全体的な咬み合せの治療は出来ない。
失われた美しい顔貌および咬合機能を回復するために、時間をかけて丁寧に治療を進めていかなければならない。


左下奥歯のインプラント


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本日の患者様は20代の女性の方。

数年前に左下6番の根管治療をしていたが、途中で通院を止めてしまい、そのまま放置していたとのこと。最近よく腫れて痛いために当院を受診された。

レントゲンおよび口腔内診査を行うと、左下6番は2箇所で破折しその周辺の骨は吸収して膿の袋で満たされていた。
保存不可能と診断し、患者様にインプラントおよびブリッジの説明を行った。
患者様は両隣の健全歯を削る事に抵抗をお持ちだったため、インプラント治療を選択された。

ここまで骨が吸収していると、抜歯時に骨造成を同時に行わなければならない。
具体的な治療の流れは
①抜歯術・歯根のう胞摘出術→人工骨及びコラーゲン膜による骨補填術
②3ヶ月の待機期間後にインプラント埋入術
③人工歯上部構造の装着  この後はメインテナンスへ

といった流れである。

患者様にご了承いただき、次回より治療開始となった。


上下顎のオールオン4

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本日の患者様は40代の女性の方。

全顎的に高度の歯周病に罹患しており、全ての歯が歯槽骨から逸脱しグラグラの状態を呈している。
レントゲンを拝見すると、臼歯部(奥歯)部分にはほとんど骨がなく、下顎は下歯槽神経から5㎜程度、上顎は上顎洞から3㎜程度しか骨がない。

この患者様のような症例の場合、治療計画としては大きく2通りある。
大規模な骨移植術を行い、臼歯部を含めて全顎的にインプラント埋入を行う。
②全ての歯牙を抜歯し同時に4本のインプラントを埋入。即日使用可能な仮歯を装着する。

①の場合はオーソドックスな方法ではあるが、治療期間が年単位になってしまうのと、かなりの費用がかかってしまう。骨が安定するまでは相当のご苦労を患者様にお掛けしてしまう。
②はオールオン4という画期的な方法である。小臼歯部よりも前方に4本のインプラントを埋入し、その4本で左右12本の歯を支える。
この方法であれば、抜歯術、インプラント埋入術、仮歯の装着が1日で行うことができ、患者様のクオリティーオブライフを損なう事がない。
その上、最小限の埋入しかしないため、ご費用も①に比べて抑えることが可能だ。

患者様にご納得いただき、次回手術となった。


前歯インプラントのGBR・骨移植

bone graft operation本日の患者様は20代の男性の方。

左上の1番(真ん中の前歯)を前医で抜歯され、インプラントの相談のために当院にいらっしゃった。

初診時、欠損部は極めて大きな陥凹状態で、歯槽骨がやせ細っているのが容易に想像できる形態をしていた。
レントゲン検査およびCT検査でも骨不足が明確で、そのままの状態でのインプラント埋入は不可能であった。もし、インプラント埋入が辛うじて可能であったとしても、審美性に著しく劣る形態になってしまうことは経験上明らかであった。

そこで、患者様には2ステージの治療法を提案させていただいた。
まず、オトガイ部(下顎前歯の下の部位)からブロック骨を採取、それを上顎前歯欠損部に移植し、骨造成を行い半年の待機期間を設ける。

半年後、インプラント埋入および、不足した部分があればGBR(骨再生誘導法)を行う。

期間はかかってしまうが、失われた骨・審美性・機能をすべて満足いくレベルに回復させるためである。


インプラントの安全性について

本日の患者さまは20代の女性の方。

右下5番目の小臼歯の根の病気で何度か腫れてしまい、抜歯の適応である。
抜歯するにあたり、欠損をインプラントで回復するかブリッジで回復するかのご相談を何度かしている。

ご本人はインプラント治療をご希望されていらっしゃるのだが、ご両親の反対が強いという。

反対の理由は、骨の中に金属を入れると将来金属が骨の中で腐食してしまうのではないかという事と、金属製のネジが原因で骨が折れてしまうのではないかという不安があるのだという。

現在、歯科インプラントの使用されている金属はチタンである。
チタンは材料学的に極めて安定しており、腐食を生じる心配はない。また、アレルギー反応を惹起させることがほとんどない。
整形外科領域では人工関節、骨折整復用プレートとして広く一般的に使用されている。

また、ネジを骨に埋めることで骨が弱くなるのでは?というご心配をされていらっしゃったが、これは全く逆である。
歯を喪失すると、その歯を支えていた歯槽骨は徐々に吸収していく。
これは骨に対する血液供給の減少と、噛む刺激を失う事による骨の代謝の低下が原因である。

インプラントを埋入することにより、骨に咀嚼刺激が伝わり代謝が活性される。
そのため、骨の吸収は抑制され骨の脆弱化を阻むのである。

インプラント治療は、まだまだ誤解やご不安が多いことを知る良い機会となった。


インプラントの噛み合せ

本日の患者様は遠方よりお越しの50代の女性の方。

地元の歯科医院でフルマウス(全顎的)のインプラント治療をお受けになっていたのだが、一月に1回の割合で上部構造のセラミック被せ歯が割れてしまい、その都度修理を受けていらっしゃるとのこと。

また、歯並びも出っ歯で短い気がするとのご不満をお持ちであった。

まず、インプラントは天然歯と違って生理的動揺(若干の揺れ)がない。
そのため、顎を運動させた時に生じる下顎骨体のわずかな歪みの影響が、直接インプラント上部構造に伝達されてしまうために破折が生じてしまう。
天然歯であれば骨体の歪みを、歯の生理的動揺がある程度吸収してくれる。

したがって、自ずと天然歯に与えるべき形態・咬合様式とインプラントのそれは変わってくるのである。
それを考慮せずに、ただキレイな形態だけの被せ歯を被せても、結果はこの患者様のようにあそこが欠けた、ここが割れたとなってしまう。

また、噛み合せが低く(低位咬合)のため、下顔面が短縮して実年齢よりも老けて見えるし、噛み合せが低いので、キレイな前歯を並べられずに短い出っ歯のようになってしまっている。

解決策として、この患者様の最適な咬合高径(咬み合せの高さ)を科学的に検証し、その高さでの仮歯を作成し装着する。
仮歯で、顎関節症状や見た目の不備が無い事を確認した後にセラミック上部構造を仮着けしていく。

遠方からお越しなので、なるべく治療回数を最小限にやっていきたい。


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