インプラントとソケットプリザベーション

S.P本日の患者様は30代の女性の方。

左上4番が歯根破折のため、抜歯適応である。
ご本人はブリッジよりもインプラントによる欠損補綴をご希望された。

歯を支える歯槽骨は歯を抜いてしまうと、時間とともに吸収して(減少)しまう。
それは頬側歯槽骨において顕著で、抜歯後半年で3~4㎜程ロスしてしまうと言われている。

骨吸収した部位にそのままインプラント埋入をすると、隣の歯よりも長い歯になってしまい、やや見た目が悪くなってしまう恐れがある。
吸収して分を骨移植で補う事は可能だが、金銭的・時間的なコストがかかってしまう。

そのため、抜歯時にインプラント埋入が確定している場合で抜歯即時埋入手術が出来ない場合には、歯槽骨吸収を最小限に抑える処置を行う。
これをソケットプリザベーションという。

抜歯し、不良な肉芽組織を掻爬した後に人工骨を填塞し、メンブレンという特殊な膜で蓋をするか、コラーゲン材料で蓋をする方法が一般的になってきている。

この方法を用いると、抜歯窩の骨再生が迅速で、かつ骨吸収を最小限に抑えることができる。


最先端インプラント情報

インプラント模式図本日は歯科インプラントにおける最先端研究のお話をしよう。

まず、インプラントと天然歯の最も大きな違いは、インプラントはインプラントフィクスチャーと呼ばれる歯根部分が直接骨と結合しているが、天然歯は歯根膜(歯周靭帯)を介して骨と結合している。

 

 

歯根膜の役割は多岐に亘り、硬いものを咀嚼した時の緩衝材、歯ごたえなどの知覚、咀嚼運動の反射的調節など重要な役割を担っている。
また、高度の代謝性があるため、セメント質、骨およびコラーゲンの産生能を有している。

言い換えれば、歯根膜によって歯周組織(歯槽骨や歯肉)の恒常性が維持されているといっていい。


しかしながら、インプラントには歯根膜がないため、過大な咬合力がインプラントに加わった場合、歯槽骨の吸収が生じてしまうことがある。
また、一旦骨吸収が始まると、それを再生させる能力をインプラントは持っていない。


そこで現在研究されているのが、歯根膜再生型インプラントである。

インプラントフィクスチャー表面に歯根膜細胞を作り出し、歯根膜の様々な特性を活かす研究が京都大学を中心に行われている。
この技術が実用化されれば、インプラントの寿命は飛躍的に向上するし、一度埋入したインプラントを矯正治療によって移動させることも可能になってくる。

インプラント治療の技術は日進月歩である。


GBRを併用したインプラント治療

GBR本日の患者様は20代の男性の方。

左下4番目の小臼歯を昨年末に抜歯し、インプラント治療のご相談にいらっしゃった。

レントゲンを拝見すると、欠損部の水平的な吸収はそれほど無いように見える。
しかし、お口の中を拝見すると、頬側の骨が著しく吸収し陥凹している。

おそらく、重篤な根尖性歯周炎であったため頬側の骨が吸収していたのだが、抜歯後に骨を再生させるような処置が施されていないために、そのまま凹んだ形態に落ち着いてしまったのだろう。

本来、抜歯時にインプラント治療が確定しているならば、骨を再生させる何らかの処置をすべきである。

この患者様の場合、インプラント埋入時にGBR(Guided Bone Regeneration:骨再生誘導法)を併用した手術を行う必要がある。

GBRの方法は、
①インプラントを通法に従って埋入する。
②頬側骨欠損部の大きさを評価する。
③小さい欠損なら埋入時に採取した骨+人工骨を填塞する。大きな欠損であればオトガイ部などからブロック骨を採取し填塞する。
④吸収性あるいは非吸収性のメンブレン(膜)を留置し閉創する。

自家骨か人工骨か、あるいは欠損の大きさにもよるが、GBRによって骨が再生するまで3ヶ月から半年を要する。

若干治療期間は長くなるが、食べかすが詰まらず見た目もより良くするために必要な処置であることをご説明した。


ブリッジかインプラントか?

インプラントイメージ本日の患者様は30代の女性の方。

左下6番が高度の歯周組織炎で保存不可能な状態になっている。
患者様のお悩みはブリッジにするかインプラントにするかである。

両隣の歯が健全な歯で、かつ大規模な骨移植を必要としない場合であれば、迷わずインプラントを選択すべきである。
今日、欠損の回復においてインプラント治療はファーストチョイスである。


患者様の両隣の歯は既に神経の処置がなされており、銀歯の全部被せ歯が入っている。

インプラントであれば1本あたり40万円のコストがかかってしまうが、ブリッジであればそのチャージで3本の歯を白いセラミックに変えることができる。

この場合でも、歯科医学的にベストな選択肢はやはりインプラントであるが、金銭的な問題が絡んでくると原則論ばかり言っても患者様の耳にはなかなか届かない。

数十年という長いスパンで考えればインプラントの方が良いだろうと、患者様も分かっていらっしゃるのだが、なかなか難しい問題である。

今後数回の治療相談で突き詰めていかなければならないのだろう。


咬合再構成とインプラント②

本日の患者様は40代の女性の方。

左右下顎の奥歯が無く、現在は前歯でしかモノを食べていないとのことであった。
口腔内を拝見すると左右ともに4番目の歯までしかなく、奥歯のぼろぼろの歯が3本ずつが欠損している。

咬合力を支える奥歯がないため、前歯に圧力が集中し全体的に低位咬合で出っ歯になってしまっている。
そのため、奥歯をただ単に入れるのではなく、咬合再構成(元々の噛み合せの高さを復元する全顎的な治療)が必要になってくる。

特に女性の方は、咬合の高さが低くなる(低位)と鼻から下の下顔面が短縮し、実年齢よりも老けた印象になってしまう。

治療の順序としては、
①フェイスボウトランスファーによる適正な咬合高径を再現した完成予想模型の作成
②インプラント埋入手術
③残存する下顎歯の仮歯への転換
④インプラントが骨癒合した後、インプラントへの仮歯合着
⑤咬合の確定と経過観察
⑥全てをセラミック人工歯で完成

患者様も元の顔や口元を取り戻そうと、モチベーションが上がったようである。


サイナスリフト手術とインプラント

maxillary sinus floor elevation本日の患者様は20代の女性の方。

左上の奥歯3本が欠損しており、インプラント治療の相談にいらっしゃった。

レントゲン検査をしてみると、左側上顎歯槽骨はかなり吸収が進行しており、そのままインプラント埋入を施すのは不可能だろう。

残存歯槽骨は目測で4㎜程度しかなく、サイナスリフト(上顎洞底挙上術)の適応である。

一昔前のサイナスリフト手術は、腰の腸骨という骨を取って骨移植に用いるなど大掛かりで、患者様の負担も大きかった。

しかし、最近では口腔内の別の部位から骨採取を行い、人工骨とジョイントして洞内に填塞する方法が主流であり、この方法であれば通院治療が可能である。

また、以前はサイナスリフト後半年してからインプラント埋入をしていたが、様々な生体材料の発達によりサイナスリフト同時インプラント埋入が主流となっており、治療期間は大幅に短縮されてきている。


上顎奥歯のインプラント・サイナスリフトについては当院HPをご参照下さい。
http://www.implant-consul.com/clinic/000124.php


インプラントのご費用

クリニック本日の患者様は40代の男性の方。

右下2本と左下1本の計3本の「インプラントを必要とされている。

しかしながら、インプラント3本の総費用は130万円程(術前CT、埋入手術、セラミック人工歯など)かかってしまう。
確かにインプラントは素晴らしいと思うし、やりたいが費用が用意できないという方は少なくない。
かと言って安いだけの歯医者でインプラントはやりたくない・・・。

しかし、今ではどこのクリニックもデンタルローンを用意しており、以前よりインプラント治療は身近になっていると言っていい。

当院でも、他と比較しても好条件なデンタルローンを開業時からご用意している。
デンタルローンをご利用されて、インプラント治療を受けられ満足された患者様は数多い。

また、力学的な許容範囲において、インプラントの本数を最小限にして総費用を患者様の許容範囲内に納める工夫も行わなければならない。

医師は「患者様に立った算術」をしなければならない。


審美インプラント最前線!

本日の患者様は20代の女性の方。

他院で前歯3本の抜歯を勧められたが、抜歯が必要なのかどうか、もし抜歯してインプラントにしたらどんな感じになるのかをお知りになりたいとのことで来院された。

レントゲン検査および口腔内診査で、やはり保存は困難であることをご説明し、インプラントの概要についてご説明した。

このレポートでも度々書かせていただいているが、前歯のインプラントを審美的に成功させるのはかなりの難易度である。

詳細は当院のホームページをご覧になっていただきたい。
http://www.implant-consul.com/clinic/000210.php


20代女性の一世一代の審美インプラントを成功に導くためにあらゆる手段を講じていかなければならない。


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