インプラントの手術は痛いですか?

本日の患者様は50代の女性の方。

上下ともに部分入れ歯を装着されていらっしゃる。

オペ部分入れ歯は不便で、何とかならないかと考えていたが、インプラント手術に対する恐怖心から二の足を踏んでいらっしゃったとのことであった。

患者様が最も気になさっていたのは、インプラント埋入手術は痛いか?ということ。

当院でのインプラント埋入手術は多くの場合、「無痛鎮静法」下で行うため、手術中のお痛みどころか手術の記憶を受けた記憶もない。

 

「無痛鎮静法」も2つのコースを設け、ややボーっとした状態で軽度の手術を受けていただくものと、骨移植や複数本のインプラント埋入などを完全に寝た状態で受けていただくものがある。

術後のお痛みも数日間あるが、適切に鎮痛剤を内服すればコントロールは可能である。


恐怖心やインプラントに対する誤解から、「インプラント治療」に二の足を踏む患者様は存外多く、そのために不便な入れ歯で我慢したり、両隣の健康な歯を切削してブリッジにしてしまって後々に後悔なさる方は少なくない。

予想される利益・不利益の説明を充分に受け、適切なペインコントロールを行えば「インプラント治療」は決して怖いものではないのである。


上顎犬歯部への傾斜埋入

ue04.jpg本日の患者様は30代の女性の方。

左上犬歯が残根状態になっており、保存が不可能な状態になっている。

犬歯はヒトの歯の中で最も長寿命の歯である。

 

長寿命なのにはいくつかの理由があり、まずヒトは顎を左右に動かす時に、犬歯だけ最後まで当たるという咬合をする。これを犬歯誘導咬合と言って、犬歯のぶつかりによって奥歯が次第に浮き、奥歯に異常な水平圧がかかるのを防いでいる。

では、犬歯はその圧力に耐えられるのか? 耐えられるように犬歯はヒトの歯の中で最も歯根が長い。
考古学で発見される人骨においても、犬歯だけは残存している場合がほとんどである。

したがって、犬歯はヒトの咬合において極めて重要な働きをしている歯なのである。

本日の患者様の場合、不幸にも犬歯を喪失されるが、犬歯へのインプラントは16㎜以上の長く、可及的に太いインプラント埋入が望まれる。

しかし、犬歯窩付近には上顎洞の前壁が迫っているため、そのまま埋入したのでは上顎洞穿孔を引き起こしてしまう。
レントゲン検査を極めて慎重に行い、上顎洞を避けつつ充分な骨のある部位への傾斜埋入を選択する事となった。


インプラント治療で笑う人 泣く人

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本日はカウンセリングレポートは一休みして、当院発刊のインプラント書籍についてお話したい。

当院には、無料相談会も含め多くのインプラント相談が寄せられている。

我々は時間の許す限り、患者様に多くの情報をご提供しようと考えているが、複雑なケースであればあるほどなかなか一般の患者様に充分なご理解を得ていただくことは難しい。

そのため、インプラントに関する全ての情報を盛り込み、かつ実際にインプラント治療の画像やインプラント患者様の体験談等を包括した書籍を製作できないものかと考えていた。

今回ようやく念願の書籍『インプラント治療で笑う人、泣く人』(海苑社)を上奏する運びとなった。

ご自身のインプラント治療を成功に導く様々なケーススタディを掲載しているため、きっと多くのインプラントを検討されている患者さまのお役に立てるものと確信している。



下顎の神経に近いインプラント

本日の患者様は30代の女性の方。

右下奥歯2本を喪失されてから数年が経過している。
歯を支えていた歯槽骨は垂直的な骨吸収(高さが減少)を呈している。

レントゲン検査では下歯槽神経まで約11㎜しか残存骨がなさそうである。
そうなると、神経から2㎜以上インプラントを離さなければならない原則から、8mmのインプラントを選択しなければならない。
土台となる骨が地盤沈下を起こしているので、人工歯は当然長い歯になってしまう恐れが高い。

患者様の生活スタイルやご年齢によって、同じ状態でも治療方針は異なってくるのだが、30代という患者様のご年齢を考慮すると安易に妥協して治療は出来ない。

長い歯では食べかすが常に停滞し不潔になりやすいし、短いインプラントのネジでは長期的安定性に疑問が生じる。

今後の長い人生や食生活を考慮し、ブロックでの骨移植と粘膜移植を伴ったインプラント治療をお勧めした。


下顎前歯のインプラント

本日の患者様は30代の男性の方。

昨年、交通事故で下顎前歯を強打し、その後グラグラになってきたのでどうすればよいかをご相談にいらっしゃった。

レントゲン検査の結果、前歯(1本)の歯根が高度に吸収し、歯を支えられるだけの土台の役割を果たしてはいない。

外傷により歯に強い衝撃が加わると
①歯が破折する(歯冠破折or歯根破折)
②歯が歯槽骨内から脱臼する(亜脱臼or完全脱臼)
③歯を含んだ歯槽骨ごと骨折を生じる(歯槽骨骨折)

などである。

患者様の場合②の脱臼を起こしたと思われるが、脱臼歯は往々にして歯根吸収を併発して歯がグラグラになってしまうことがある。
歯根は徐々に吸収するため、全く根のない歯になってしまうと乳歯が抜けるようにポロっと抜けてしまうこともある。

前歯というエステティックな部位を考慮して、抜歯即時インプラント埋入をお勧めし、ご了承を得た。


抜歯即時埋入インプラント

本日の患者様は50代の女性の方。

右下奥歯が乳歯のままで、グラついているので何とかして欲しいとの主訴であった。

レントゲンを拝見すると、乳臼歯は歯根がほとんど吸収しているものの、後継永久歯が先天性欠損であるためにそこに居座ってしまっている。

かなりグラグラしていて、簡単に抜けてしまいそうである。

患者様は早期の治療完了をご希望であったため、乳臼歯抜歯、即時インプラント埋入手術をお勧めした。この方法だと、一度の手術で埋入まで完了するため、治療期間がかなり短縮でき、かつ残存歯槽骨の吸収をある程度抑制することが可能である。

若干の骨補填が必要になるが、より機能的で審美的な歯が入れられるであろう。


ご予算に応じたインプラント計画を!

シンプラント本日の患者様は20代の女性の方。

怖がりで歯医者に掛かっていない為、所々欠損が散見された。

本来であれば欠損部位全てにインプラント埋入をするのがベストではあるが、患者様にもご予算があるため、インプラント以外の方法では部分入れ歯になってしまう部位だけにインプラント埋入をするようご提案した。
その他の部位は、ブリッジを用いて歯列を回復していく。

ブリッジをするには、欠損の両端に歯根がなければできないので、下顎奥歯2本が喪失していると部分入れ歯しか選択肢がなくなってしまう。

患者様の食生活を含めた生活の質がを考慮すると、そこにインプラント埋入を選択する他ない。

歯科医にとって「したい治療」と「すべき治療」は患者様のご事情で変化してくるのかもしれない。


上顎全般に亘るインプラント計画

上顎All on 4本日の患者様は60代の男性の方。

ご家族を当院で診させていただいており、ご自身のインプラント相談のため遠路はるばるお越しいただいた。

下顎はすでに全域に亘るインプラント治療が施されており、問題は上顎のようである。
上顎には6本の歯が残存しており、それらを支えとしたロングスパンのブリッジが装着されている。
しかし、6本全てが高度の歯周病に侵されており、長期的な安定は望めない状況である。

治療計画としては
①全てを抜歯して4本ないし6本のインプラントを即日埋入し、仮歯まで作る。
②抜歯を最小限にし、8本程度のインプラントを埋入し、ブロック別に歯を作る。

のいずれかである。

②は費用、期間がかかる割には、保存した歯がダメになったら、またそこにインプラントを埋入しなければならず、合理的ではない。
①の方法では、費用、期間ともに予知性があり、合理的に治療が進められる。この方法はAll on 4あるいはAll on 6という方法である。

一旦治療計画をお持ち帰りいただき、ご納得が得られるまで相談を重ねることとなった。


インプラントの骨・粘膜移植の必要性とは?

骨移植本日の患者様は20代の女性の方。

左上2番目の前歯が縦破折し、数年前に抜歯をされたとのこと。

当時は予算的にインプラント治療に二の足を踏んでいたそうである。
かと言ってブリッジにすると、両隣の健全な歯を削らなければならないので、仮歯を両隣の歯にボンドで接着させて凌いできたとのことであった。

しかし、ボンドでくっ付けているだけなので、やたらと取れてしまうため今回インプラント治療に踏み切る覚悟を固められた。

歯を抜いて数年経つため、唇側の骨が吸収してしまい、欠損部は歯茎が陥凹した状態になっている。
残存している骨にインプラントを埋入するだけの単純な手術では長い奥まった歯になってしまい、審美性に欠けてしまう。

前歯とその周囲の歯茎をより自然に美しく見せるためには、減ってモノを補わなければならない。
そのため、埋入と同時に骨のベニアグラフト手術と、角化粘膜移植手術を行う。

決して簡便な手術ではないが、高度な審美性の獲得には代えられないのである。


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