骨のない部位へのインプラント治療

骨補填本日の患者様は20代の女性の方。

高度の歯医者嫌いで、数年前に他院で右下の奥歯3本を抜いてから放置されていたとのこと。
レントゲンを拝見すると、一見臼歯部歯槽骨の垂直的な高さは保たれているように見える。

しかし、お口の中を拝見すると欠損部の外側(頬側)の歯槽骨が著しく減少しており、骨の頂点はまるで尖ったナイフのようになっている。

歯を支える歯槽骨を栄養しているのは歯の周囲にある歯根膜(歯周靭帯)なので、歯を抜くと歯槽骨への血液供給が絶たれ、歯槽骨は著しく吸収し始める。

このような場合、安定したインプラントを埋入するためには幾つかの方法がある。
①吸収した部位にブロック骨を移植し、安定した後にインプラント埋入を行う。
②ナイフのように尖ったエッジを削合し、骨面をフラットにして埋入する。
 ただし、この場合下歯槽神経との距離がある程度なければならない。
③骨を2枚に下ろすように垂直に切れ目を入れ、歯槽骨を水平的に広げる。

などである。

本日の患者様の場合は神経までの距離が充分にあり、かつ短期間の治療を望まれたため②を選択された。
ただし、長い歯になっては清掃性が悪くなるため、若干の骨移植を伴う手術をさせていただくこととなった。


インプラントのご費用について

オールオン4

本日の患者様は50代の女性の方。

上の歯がほとんどなく、現在大きな入れ歯を入れていらっしゃる。
見た目も嫌だが、発音もうまくできないし、噛む楽しみがないという不満をお持ちであった。

お口を拝見すると、残存している歯もかなりぐらつきがある。

ここで、インプラント治療方針について歯科医師の中でも2つに分かれるのではないだろうか。

①残存する歯を何とか治療して保存し、欠損している部位にだけインプラントを埋入する。
②残存している歯を全て抜歯し、インプラント計画を行う。

①は良心ある歯科医であれば、必ず検討する方法である。歯科医であれば、誰しも天然の歯を温存できるものならしたい。
しかし、その部分を除いてインプラントを埋入すると、インプラントは左右2つのブロックに分かれるためインプラントの本数がある程度必要になる。
もし数年経って残存歯が抜歯になった時、またその部位にインプラントを埋入しなければならない。
これでは痛い思いを2度するだけでなく、費用的にもかなり嵩んでしまう。

残存歯の寿命がある程度予測できるならば、②の方法が賢明であろう。
数本残った歯を抜歯することによって、左右に2~3本ずつのインプラントを埋入して全体を支えるALL ON 4あるいはALL ON 6にすれば、治療期間、費用、長期的安定性の観点でかなりのアドヴァンテージがある。

本日の患者様にもこの点をご説明させていただいた。


前歯のインプラント

本日の患者様は40代の男性の方。

先月、他院にて前歯2本を抜歯(歯根破折により保存不可能との診断)し、現在は部分入れ歯を入れていらっしゃる。
その医院はインプラントを専門とする歯科医がいないため、お知り合いのご紹介で当院を受診された。

レントゲン検査をすると、前歯の部分の骨がかなり減少している。
インプラント治療を前提とした、周囲組織を温存するような処置が一つも講じられていない。

患者様は自然な仕上がりの前歯をご希望であるため、骨移植、GBR(骨再生誘導法)などのご説明をさせていただいた。

歯科医院で「歯を抜きましょう」と言われたら、その後のヴィジョンをしっかり話し合って決めてから、抜歯されることをお勧めする。


インプラントと短期集中治療

奥歯インプラント本日の患者様は40代の男性の方。

数ヶ月前まで近所の歯科医院に通院されていたのだが、根管治療が遅々として進まず通院を止めてしまったとのこと。

口腔内を拝見すると、右上の6番(奥から2番目)が残根状態になっており保存不可能な状態になってしまっていた。

ブリッジと義歯(入れ歯)のお話もしたが、患者様はインプラントを選択された。

その奥歯以外にも多くの虫歯があるため、インプラント治療と並行して虫歯治療を行うこととした。


当院では、遠方からお越し下さる患者様も多いため、治療時間は最低でも1時間は行うように心がけている。複雑な技術を必要とする方には2~3時間の治療時間を頂いて治療を行う。

本日の患者様にも短期集中治療をお勧めし、ご了解を頂いた。


前歯のインプラント・確実な審美性を求めて

前歯インプラント本日の患者様は30代の女性の方。

右上前歯が1本破折しており、かかりつけ医に抜歯及びインプラントを勧められたそうである。
インプラントをすることは仕方がないが、可能な限り自然な感じを求めていらっしゃる。

かかりつけ医にそのご希望を伝えたところ、自然な感じにするのは困難で、少し長い歯になってしまうが我慢して欲しいと云われたと。


インプラント治療が普及した今日、審美性を追及したインプラントの研究は日進月歩である。

前歯のインプラントでは、昔は抜歯後数ヶ月の待機期間を置いてからインプラントの埋入をおこなっていたが、これだと歯槽骨の水平的・垂直的ボリュームの減少が生じてしまう。

現在では、余程大きな病巣がない限りは抜歯即時埋入手術を行う。
すでに骨が減少したり、粘膜が陥没してしまっている場合にも骨・粘膜移植手術を併用して高い審美性を追及していく。

美しい前歯を作って差し上げたい。


下顎全般に亘るインプラント

本日の患者様は50代の男性の方。

ここ最近、インプラント治療をした下顎の部分が腫れたり膿が毎日のように出るとのお悩みで、当院を受診された。

レントゲン検査をすると、上下顎に複数本のインプラント治療が施されている。
口腔内を拝見すると、インプラントと天然歯の上部構造(被せ歯)が連結されており、左側から正中(真ん中)にかけて腫れと排膿が認められた。

以前にもここでご紹介させていただいたが、天然歯は、歯と骨の間に歯根膜という靭帯が介在しており、健康な状態でも若干の揺れがある。これを生理的動揺という。
一方、インプラントはインプラント体自体が骨と癒合することで安定するため、全く揺れない。

したがって、力が加わった時に天然歯は揺れるが、インプラントは揺れない。力が加わった時の揺れを被圧変位量というが、この量が異なるため天然歯とインプラントは連結してはならない。

連結する事で様々な問題が出てくるのである。

本日の患者様の場合、6本埋入してある下顎インプラントのうち4本が周囲骨の異常吸収で使い物にならなくなっていた。

十数年前の治療かと思いきや、2年前に近郊の歯科医院で施されたと聞き、2度驚いてしまった。
インプラント治療終了後、定期チェックの案内も指導もなく、通院しなくて良いと思っていらっしゃったとのことであった。

インプラント治療はメインテナンスも重要である。
インプラントを行った医師と患者の関係は一生続くと言っても過言ではないのだが・・・。


患者様には、ダメになったインプラントを除去し、力学的設計を見直した上で再埋入手術をすることをご承諾いただいた。


インプラント 2008

明けましておめでとうございます。

昨年に引き続き、【インプラント・カウンセリングレポート】をご覧いただきありがとうございます。

このレポートでは、実際にインプラント相談にいらっしゃった方から寄せられた疑問や質問をご紹介し、それに対して我々が如何に対処するのか、対処すべきかをご案内してまいります。

本年も1月だけで、計18本のインプラント手術の予定が組まれております。

昨年までと同様に、丁寧で科学的エビデンスに基づいた治療を進めてまいりたいと考えております。

本年も銀座オーラルクリニックを宜しくお願い申し上げます。


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