インプラント治療中の方の2ndオピニオン
本日の患者様は40代の男性の方。
すでに他院でインプラント治療を開始しているのだが、インプラントのポジションが舌側に寄っていて仮歯になってもご飯がうまく食べられないとのお悩みでお越しになられた。
口腔内を拝見すると、インプラントは右下顎に埋入されているが、右下奥歯の歯列は反対側に比べてかなり舌側に偏位した状態である。
噛みあわせていただくと、噛んだ状態でも上の歯と僅かに接触しているだけで対咬関係が浅く、咀嚼能力が低い印象だ。
下顎臼歯を抜歯してしばらく放置すると、歯を支えていた頬側の歯槽骨が徐々に吸収していく。
そのため、抜歯後数年を経てインプラント埋入を行おうとすると、残存している舌側骨への埋入となってしまうために歯列はやや内方(舌側)に偏位してしまう。
重要なのはその偏位量が限界を超えていないかの術前診断である。
インプラント治療は、インプラントフィクスチャーを骨に埋めることが目的ではなく、心地よい歯を入れ咀嚼機能を回復させることにある。
現状の骨状態では対咬関係が不足するとの診断結果があれば、積極的に骨移植やスプリットクレフトなどの骨造成手術の提案をすることが肝要だろう。
今回の患者様はインプラントフィクスチャーが完全に骨と癒合しているため、インプラントを抜去するのは負担が大きくできないが、工夫を重ねてより良い人工歯が入ることを望む次第である。
その他|2009年11月17日
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