前歯4本の審美インプラント治療

本日の患者様は50代女性の方。

前歯4本が歯周病でグラグラになっており、掛かりつけ歯科医院で抜歯が必要と判断されたとのこと。
インターネットで調べたところ、前歯のインプラントは最難関の治療であることをお知りになり、インプラントで有名なクリニックで治療を受けたいと思われ当院にお越しになられた。

レントゲンとよびCT検査を拝見すると、前歯4本を支えるべき歯槽骨は根の先端まで吸収しており、歯は歯茎にかろうじて繋がっている状態である。

歯茎は歯周病によって腫れていて、それによって歯は一見すると通常の長さに見える。
しかし、この歯4本を抜歯すると、感染源である歯がなくなるため歯茎は急速に引き締まり、歯茎の頂上は上方へ上がってしまう。

この状態でインプラント埋入を行うと、著しく長いロバの歯のようになってしまう。

女性の前歯は、顔を構成する重要なファクターであることを考慮すると、失った分の骨や歯肉を回復してからのインプラント埋入が適切な方法といえる。

移植骨は下顎オトガイ部からブロックで採取し、上顎前歯部へ固定する。
そのまま4ヶ月から半年間の待機期間を経て、前歯部へのインプラント埋入を行う。

骨移植とインプラント埋入を同時に行わないのは、移植した骨の厚みが生体反応よって若干減少する可能性があるためだ。減少量は個人差があり、事前にそれを予測することは困難で、予想よりも移植骨の吸収量が多いときにはインプラントのネジが露出してしまい審美性を著しく損なってしまう。

そのため、ある一定期間の安定期間が必要になってくる。

奥歯のインプラントで必要性の低い治療のことも、前歯インプラントではいろいろと必要になってくることが多く、前歯部インプラントは総合力勝負になってくる。

インプラント安定までの期間は、固定性の仮歯あるいは取り外し式義歯を入れていただくことになる。

十分な準備を整えて治療に臨みたい。


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